⚡ Gemini 3.5 Flash — 2026年5月19日 正式リリース
- 速い:同クラス最先端モデル比で出力トークン数が約4倍のスピード
- 安い:Gemini 3.1 Proより入出力ともに約40%安い料金設定
- 賢い:Flash系列として初めてProモデルをエージェント・コーディングで上回る
- 安全:Google「Frontier Safety Framework」準拠で高度な安全対策を実装
Googleは2026年5月19日(現地時間)に開催したGoogle I/O 2026において、新世代AIモデルファミリー「Gemini 3.5」を発表。その第一弾となる「Gemini 3.5 Flash」の一般提供を即日開始しました。「速い・安い・安全」を掲げた本モデルは、Flashシリーズ史上初めてProモデルを主要なエージェント・コーディングベンチマークで上回るという異例の性能を実現しています。
Gemini 3.5 Flashとは
従来のGeminiシリーズでは「Pro=高精度・高コスト」「Flash=高速・低コスト」という棲み分けがありました。Gemini 3.5 Flashはその境界線を塗り替えるモデルで、FlashのコストとスピードでProレベルの知能を実現することを目指して開発されました。
特にAIエージェント開発とコーディングタスクに最適化されており、長期的な自律行動(Long-horizon agentic tasks)を必要とする用途での活用が想定されています。
ベンチマーク:FlashがProを超えた
今回のリリースで最も注目されるのは、そのベンチマーク結果です。エージェント性能を測る複数の評価指標において、Gemini 3.5 FlashがGemini 3.1 Proを上回りました。
📊 主要ベンチマーク比較
| ベンチマーク | 3.5 Flash | 3.1 Pro(従来上位) |
| Terminal-Bench 2.1(コーディング) | 76.2% | 70.3% |
| MCP Atlas(エージェント) | 83.6% | 78.2% |
| GDPval-AA Elo(実務価値) | 1,656 | 1,317 |
| CharXiv Reasoning(推論) | 84.2% | — |
特に「GDPval-AA」は経済的な価値を生む実務タスクを測定するベンチマークで、約340ポイントの差は実用上も大きな意味を持ちます。
速さ:同クラス比で出力速度が約4倍
Gemini 3.5 Flashの出力速度は約284トークン/秒を記録。他の同クラス最先端モデルと比較して約4倍の出力スピードを実現しています。AIエージェントが長文の応答や複雑な処理を行う場面では、このスピード差が体感的にも大きく影響します。
料金:ProよりもFlashを選ぶ理由がさらに増えた
💰 APIトークン料金の比較(1Mトークンあたり)
| モデル | 入力 | 出力 |
| Gemini 3.5 Flash(新) | $1.50 | $9.00 |
| Gemini 3.1 Pro(従来上位) | $2.50 | $15.00 |
| Gemini 3 Flash(旧Flash) | $0.50 | $3.00 |
※ キャッシュ入力は$0.15/1M。3.1 Pro比で入出力ともに約40%安い。
旧Flashモデル(Gemini 3 Flash)と比べると料金は約3倍に上昇していますが、上位モデルであるGemini 3.1 Proと比較すると入出力ともに約40%安く、かつ性能では上回るという逆転現象が起きています。Proモデルを使っていた開発者にとっては、コスト削減と性能向上を同時に実現できる乗り換え先となります。
安全性:Frontier Safety Framework準拠
Gemini 3.5 FlashはGoogleの「Frontier Safety Framework」に準拠して開発されています。サイバーセキュリティおよびCBRN(化学・生物・放射線・核)関連の脅威への防衛対策を強化し、Interpretability tools(解釈可能性ツール)などの高度な安全対策を実装しています。能力が上がるほど安全性への要求も高まるなか、モデルの透明性確保に取り組んでいます。
利用できる場所
| 利用者 | アクセス方法 |
|---|---|
| 一般ユーザー | Geminiアプリ / Google検索の「AIモード」 |
| 開発者 | Gemini API / Google AI Studio / Google Antigravity / Android Studio |
| 企業・法人 | Gemini Enterprise Agent Platform / Gemini Enterprise |
まとめ
💡 Gemini 3.5 Flash のポイント
- FlashがProを超えた:エージェント・コーディング分野でGemini 3.1 Proを上回る初のFlashモデル
- 4倍の速さ:同クラス比で出力速度が約4倍。長文生成・エージェント処理が快適に
- Pro比40%安:上位Proモデルより安く、かつ性能で上回るコスパの逆転
- 即日利用可能:Geminiアプリ・APIで日本を含む各国で2026年5月19日より提供開始
AIモデルのFlashとProという従来の「性能vs速度・コスト」のトレードオフを崩す一手となったGemini 3.5 Flash。AIエージェントや自動化ツールの開発・利用が加速するなか、このモデルが普及することでAI活用のコスト障壁がさらに下がりそうです。



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