2026年NBAファイナルの第2戦が現地6月5日(日本時間6月6日)、サンアントニオのAT&Tセンターで行われ、ニューヨーク・ニックスがサンアントニオ・スパーズを105-104で下しました。ニックスはこれでシリーズを2勝0敗とし、プレーオフ13連勝という記録を更新し続けています。
試合は第4クォーターで一時14点差をつけたニックスがスパーズの猛反撃にあう激闘となりました。残り57秒、ビクター・ウェンバンヤマがバスケット・カウントの3点プレーを決め、スパーズが後半初のリードを奪う土壇場の展開に。しかし直後にジェイレン・ブランソンが得点でニックスが再び前に出ると、ウェンバンヤマの次の攻撃でチームメイト・キャッスルの背中にパスが当たるターンオーバーが発生。残り9.5秒のブランソンの決勝フリースローで試合は決まり、ウェンバンヤマのブザービーターも惜しくも決まらず劇的な幕切れとなりました。
この記事のポイント
- ニックス 105-104 スパーズ——アウェイ2連勝でシリーズを大きく優位に進めています
- ウェンバンヤマが29得点4ブロックも、残り57秒の3点プレー直後のターンオーバーが試合の明暗を分けました
- KATが21得点13リバウンドのダブルダブル——FG 8/12と高効率で攻守にわたりチームを支えました
- スパーズが第4Qに14連続得点で猛追——残り57秒に後半初リードも、最後は惜しくも届きませんでした
- ニックスのプレーオフ連勝は13に——第3戦からはマディソン・スクエア・ガーデンでのホームゲームが始まります
クォーター別スコア
| チーム | 第1Q | 第2Q | 前半計 | 第3Q | 第4Q | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ニューヨーク・ニックス | 25 | 31 | 56 | 28 | 21 | 105 |
| サンアントニオ・スパーズ | 34 | 18 | 52 | 23 | 29 | 104 |
個人スタッツ
ニューヨーク・ニックス
| 選手 | 得点 | リバウンド | アシスト | スティール | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| カール・アンソニー・タウンズ | 21 | 13 | 4 | 1 | FG 8/12・3P 3/5。ダブルダブルで攻守の中核を担う |
| ミカル・ブリッジス | 20 | 6 | 6 | 1 | FG 8/13・3P 4/6。高確率シュートとアシストでチームをけん引 |
| ジェイレン・ブランソン | 20 | 5 | 6 | 5 | FG 7/25と効率に課題も決勝FTを冷静に沈める。5スティールでDF貢献 |
| OG・アヌノビー | 17 | 4 | 3 | 2 | FG 5/10・3P 2/5・FT 5/5。攻守バランスよく貢献 |
| ランドリー・シャメット | 13 | — | — | — | FG 5/12・3P 3/7。ベンチから3Pで流れをつくる |
| ミッチェル・ロビンソン | 7 | 3 | — | — | ベンチから出場、インサイドで存在感を示す |
| ジョシュ・ハート | 0 | 6 | 4 | 1 | 得点なしも、リバウンド・アシストで縁の下を支える |
サンアントニオ・スパーズ
| 選手 | 得点 | リバウンド | アシスト | ブロック | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| ビクター・ウェンバンヤマ | 29 | 9 | 2 | 4 | FG 11/21・3P 2/6・FT 5/8。前戦より大幅改善も終盤のターンオーバーが痛恨 |
| デアーロン・フォックス | 20 | 3 | 5 | 1 | FG 8/12(67%)と高効率。スピードを活かしたドライブでチームをけん引 |
| ディラン・ハーパー | 15 | 6 | 3 | — | FG 6/12。ベンチから積極的に攻撃に参加し存在感を示す |
| ステファン・キャッスル | 14 | 4 | 4 | — | FG 5/14・3P 2/4。第4Qの猛反撃の一翼を担う |
| デビン・バッセル | 14 | 9 | 5 | — | FG 4/9・3P 3/7。リバウンドとアシストで全方位に貢献 |
| ジュリアン・シャンペニー | 8 | 4 | 1 | 1 | 3P 2/5。第1戦に続き3Pで貢献 |
試合の流れ——14点差をひっくり返しかけたスパーズの意地
第1クォーター——スパーズが序盤から主導権
試合開始からスパーズが積極的なオフェンスを見せました。フォックスが効率よく得点を重ね、第1クォーターを34-25と9点のリードで終えました。AT&Tセンターのホームファンが沸く立ち上がりとなり、第1戦の逆転負けを払拭するかのような勢いを見せました。
第2クォーター——ニックスが怒涛の逆転
第2クォーターに入るとニックスのディフェンスが機能し始めます。スパーズをわずか18点に抑える一方、KATやブリッジスが得点を重ね、31-18のアウトスコア。前半を56-52とニックス4点リードで折り返しました。スパーズの攻撃陣が沈黙した第2Qの内容が、この試合の大きな分岐点のひとつとなりました。
第3クォーター——ニックスがリードを着実に拡大
後半もニックスの勢いは続きます。KATが安定したインサイドとミッドレンジを組み合わせ、ブリッジスとアヌノビーのウィングコンビも攻守で貢献し、第3Qを28-23とアウトスコア。3クォーター終了時には84-75と9点のリードを積み上げました。
第4クォーター——14連続得点でスパーズが猛追、そして劇的な幕切れ
第4クォーターの序盤、ニックスはさらにギアを上げて一時14点差をつけました。AT&Tセンターのファンも沈黙し、ニックスのアウェイ2連勝が現実のものとなるかに見えました。
しかしここからスパーズが驚異的な意地を見せます。ウェンバンヤマを軸に14得点を連続で奪う猛攻を展開し、ニックスが一切得点できない時間帯が続きました。眠っていたAT&Tセンターが再び熱気を取り戻し、試合の空気が一変します。
そして運命の残り57秒——ウェンバンヤマが力強いドライブでバスケット・カウントを獲得し、フリースローも沈めて3点プレーを完成。スパーズが後半初めてリードを奪う展開となり、AT&Tセンターは最高潮の雰囲気に包まれました。
しかしブランソンが直後に冷静に得点を返し、ニックスが再びリードを握ります。迎えたスパーズの攻撃——ウェンバンヤマがパスを出した瞬間、ボールがチームメイトのキャッスルの背中に当たるターンオーバーが発生。ニックスがボールを保持し、ブランソンがファウルを誘って残り9.5秒にフリースロー1本を沈め、105-104と勝ち越しに成功しました。
最後はウェンバンヤマがブザービーターを放ちましたが惜しくも外れ、ニックスがアウェイで2試合連続の勝利を手にしました。
注目プレーヤー評
カール・アンソニー・タウンズ(ニックス)——最高効率のダブルダブルで存在感
この試合のニックスで最も安定した活躍を見せたのはKATでした。21得点13リバウンドのダブルダブルを達成し、フィールドゴール成功率は8/12(67%)と非常に高い効率を発揮しました。3ポイントも3/5と精度よく決め、インサイドとアウトサイドの両面でスパーズを翻弄しました。ブランソンがシュート7/25と苦しんだ試合でも、KATの安定感がニックスのオフェンスを支え続けました。ブロックとリバウンドでのディフェンス貢献も合わせて、チーム全体に落ち着きをもたらした存在と言えるかもしれません。
ジェイレン・ブランソン(ニックス)——シュートは不調も「勝負強さ」は本物
フィールドゴール7/25(28%)という数字は彼本来の実力から見ても物足りないものでしたが、それでも20得点を記録し、5スティールというディフェンス面での貢献も光りました。何より残り9.5秒の決勝フリースローを冷静に沈める精神力は評価されるべきでしょう。どんな状況でも自分の仕事を果たす姿勢は、ニックスの信頼できる主将そのものではないでしょうか。
ビクター・ウェンバンヤマ(スパーズ)——圧倒的な奮闘も、最後の一手が惜しかった
第1戦のシュート不調(6/21)を大幅に修正し、この試合では29得点9リバウンド4ブロックという圧巻の数字を残しました。FG11/21(52%)と格段に精度が向上し、後半に見せた巻き返しはチームを大いに鼓舞したことでしょう。残り57秒の3点プレーという劇的なシーンを演出する直前まで試合を左右する存在感を発揮していただけに、直後のターンオーバーは本人にとっても悔しい場面となったかもしれません。しかし両チーム最多得点を挙げ、スパーズの希望として輝き続けている点は変わりません。第3戦以降の修正と反撃が楽しみなところです。
デアーロン・フォックス(スパーズ)——高効率20得点でチームをけん引
フォックスはFG8/12(67%)という驚異的な成功率で20得点5アシストを記録しました。スピードを活かしたドライブと正確なパスで試合を通じてニックスのディフェンスを揺さぶり続けました。ウェンバンヤマと並ぶ得点源として、スパーズのオフェンスに安定をもたらした試合でした。第3戦以降も両エースがどこまで出力を発揮し続けられるかが、シリーズの焦点となりそうです。
シリーズ展望
ニックスはこれでプレーオフ13連勝を記録し、今シーズンの圧倒的な強さを改めて証明しました。第3戦からはマディソン・スクエア・ガーデンでのホームゲームが始まります。6月8日に予定されている第3戦に向けて、1万8,000人以上のニックスファンが後押しするMSGの熱気がシリーズをどう動かすか注目が集まります。
一方スパーズにとっては、第4クォーターの14連続得点が示すように、チームとしての粘り強さは十分に感じさせた試合でした。ウェンバンヤマが第1戦の反省を活かして大幅にシュート精度を上げてきた点は明るい材料です。「残り57秒の3点プレー」で後半初リードを奪った場面のような爆発力を、次戦はより長い時間帯で発揮できるかが鍵となりそうです。ホームから離れてのアウェーゲームとなる第3戦で意地の一勝を挙げられるか、注目です。
ニックスがシリーズを優位に進める中、スパーズの逆転劇はあるのか——かつてティム・ダンカン率いるスパーズ黄金時代を彷彿とさせる粘り強さを持つチームだけに、ファイナルはまだまだ目が離せません。
まとめ
NBAファイナル2026第2戦は、14点差から猛追したスパーズの意地と、決勝フリースローを決めたブランソンの勝負強さが交錯した105-104の死闘となりました。ウェンバンヤマが前戦の反省を活かして29得点の大活躍を見せながらも、最後の瞬間のターンオーバーが命取りとなりました。ニックスはアウェイ2連勝でシリーズを大きくリードし、次は地元マディソン・スクエア・ガーデンへと舞台を移します。第3戦は6月8日開催の予定です。



コメント